こんばんわ🐷
今回は、Tisserand Instituteの無料オンライン講義の
感想の投稿記事(1/3)です。
内容が長くなるので、記事は3本立てです。
この講座は、アロマテラピーのパイオニアとしておなじみの
ロバート・ティスランド氏によって設立された団体によるものです。
先日、たまたまホームページを見ていたときに、
ちょうどこの講座の配信があることを知りました。
HPのフォームにメールアドレスを打ち込めば登録が完了、
届いたメールのリンクから誰でもレッスン動画が見られるというサービスでした✨
気に入ったら有料版の講座に是非申し込んでね、という販促動画ですが、
内容としては非常に面白かったです😊
🌿動画の概要

講師はDr.Petra Ratajc(ペトラ博士)という方で、スロベニアのリュブリャナ大学で
博士号を取られた方です。
リュブリャナ大学はスロベニアでは最古で最大の大学で、トランプ大統領の
妻のメラニア夫人が入学された大学のようです。
学生数は約50,000人ということなので、日本の大学で言えば早稲田くらいの規模にあたりますね。
オンライン講座の形式としては、講義40分+質疑応答40分の構成で、
講義中は適宜パワーポイントの資料が提示されていました。
聴講している側は、質問があればチャット形式で送信できるようになっています。
動画の元リンクをこの記事に貼りたかったのですが、登録したアドレスからでないと
飛べないようだったので無理そうでした。。
ただ、講義の動画は講義終了後も見られるようになっており、あとからフォローアップの
メールが事務局から届きました。
どうせ無料でオープンに公開しているのだから、youtubeとかにアップしてもらえると
有難い限りなのですが…(ゼイタク?)😫💦
🌿無料講義のサマリー
講義はすべて英語です。おおよそは分かりますが、通訳のように一字一句すべてを聞き取れている
訳ではないです、、(スミマセン・・)
発表のエビデンスとなる研究について、そもそもプレゼンの詳細な説明がなくて、
もっとツッコんで聞きたいんだけどな、、と思うところも正直かなりあります。。
なので、「そんな視点もあるんだな~」くらいの感じで見ていただけると嬉しいです。
講座のテーマは以下の3つで、1テーマ・1記事で書いていきます。
🌼精油は20分で全細胞に届くのか?
答え:はい、可能です。ただ、投与経路・時間・濃度によります。
・精油の分子は、口や鼻、皮膚から取り込まれて血管に入り、身体中に運ばれていきます。
・分子は非常に小さく、揮発性で親油性。精油は蒸留してできる人工物なので自然製品ではありません。
・精油は様々な化合物が混合したもので、10~数百もの構成でできています。
・いくつもの異なる化合物が、身体の中でそれぞれ違ったふるまい(作用)をします。
・近年の研究では、人間の細胞は37.2兆個(37.2×10の12乗)とされている。
・精油が全細胞に届くかを知るためには、精油1滴(30ミリグラム)の分子量を知る必要があります。
・精油1滴に含まれるリモネン分子は、13,200京個(132×10の18乗)です。
((何の種類の精油かは言ってませんでした。。))
・割り算すると、人間の細胞1個につき約400万の分子という比率になります。
・分子が細胞に対して膨大なので、薄い濃度にしても、身体に吸収されます。
・次に、時間についてです。ラベンダー精油を2%濃度で希釈した1.5gのピーナッツオイルを、
吸入せず塗布のみ施し、リナロールと酢酸リナリルの血中濃度の変化を分析しました(92年の研究)。
・塗布終了20分後、リナロールは約120ng/ml、酢酸リナリルは約100ng/mlと最高濃度に達し、
((リナロールの方がおよそグラフの数値は高かったものの、両成分とも同じ形の曲線を描いていて、
90分後にはかなりゼロに近づいてました!))
・吸入と局部塗布、どちらがどうなのか?
・1.8シネオールについて、局部塗布のみと吸入のみを施した人の血中濃度を計測(2015年の研究)。
・局部塗布に比較して、吸入の方が圧倒的に血中濃度が高く上昇しました。
((吸入は約25~45分後に最大で300ng/ml近く、塗布は45分後に50ng/mlにも達しない程度でした))
・吸入のみの被験者は4名、塗布のみの被験者は3名
((ただ、血中濃度の上がり方は個人差がめちゃめちゃ大きく、グラフがぐちゃぐちゃでした。
それでも、やはり吸入の方が塗布に比較して圧倒的に濃度が高かったです!))
・吸入の4名のうち、2名は15分後、残り2名は20分後、塗布した3名のうち1名は20分後、残り2名は
30分後に濃度が上昇し始めました。
・また、ベルガプテンについては10%濃度で局部塗布したところ、4時間後に約50ng/mlの
最高濃度に達しました。
・分子(成分)によって、身体のなかで濃度が高まるまでの時間が異なります。
Q.精油の成分が20分以内に全ての細胞に行き渡るのは可能なのか?
A.可能です、だけど一つ一つの細胞に届く以上に大事なのは、
適切な時間で十分に効果を発揮できる濃度で、狙った場所に届けることです。
🌿感想
講義を聴いているときは、わりと聞き取るのに精一杯で、質問する余裕がありませんでした。。
(実際に、この記事を書くために何度か動画を見直しました。)
それにしても、精油の血中濃度の上がり方が塗布か吸入かでこんなに違うとは驚きでした。
(何となく、嗅ぐだけよりは肌に付ける方が密着して効果が高いのかなというイメージを持っていました)
ちなみに、最後の質疑応答コーナーで出ていましたが、吸入はディフューズ(拡散)とは異なるようです。デュフューズだと、香りは楽しめるが濃度が低く効果が薄いとのことでした。
吸入については“Personal inhalation”とも言っていたのですが、海外にはこういった吸入器が
あるようですね。
脱脂綿に精油を垂らして細長いホルダーに入れているだけだから、
何となくそれっぽく、手作りで真似できそうかな…!?!?
また、精油の成分によって効果が出る時間にここまで違いがあるというのも驚きでした。
お手当をしてどのくらいの時間で効果が最も発揮されてくるのかという観点は、
精油を使ったサービスを提供する方にはすごく参考になりそうなポイントだなと思いました。
ただ、研究結果については、塗布は身体のどの部位にどのくらいの範囲でしたのか、
どのくらいの時間吸入し続けたのか…とか、そういう詳細がもっと欲しいなと思ってしまいました😫
さらに、たしかに吸入と塗布だと吸入の方が全体的に血中濃度は高かったのですが、
人によって効果の現れ方にだいぶ個人差がありました、、。
あと、ティッシュにポタッと1滴垂らしただけで、13,200京個の分子がコンニチワするのには驚きでした。。
精油って素材は自然由来でありながら、あらためて高濃度に凝縮された人工物なんだなと感じました。
TISSERANDブランドの精油を使っている人はあまり見かけないですが、これを機に興味がわきました。
次回は別の話題についてポストしていきます。
ではでは~~🖐💨
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