海外のハーバリスト:Rosemary Gladstar(ローズマリー・グラッドスター)

こんばんわ🐷

 

今日は世界のハーブ業界の

スターともいえる重鎮、

Rosemary Gladstar

(ローズマリー・グラッドスター)

さんについての投稿です。

 

ご本人の写真がなくてスミマセンが、

ググれば山ほど写真が出てきます。

ロングの黒髪の綺麗なおばあさんです。

 

このブログに今日から新しいカテゴリーを作りました。

「海外の団体・ハーバリスト」シリーズです。

あまり頻繁には更新できないと思いますが、

ちょこちょこやっていきます。

 

 

テーマに入る前に、

ちょっと前置きしたいと思います。

 

 

🌿海外の団体・著名人を知る意義について

 

シンプルに、自分が普段活用している知識の

リソースは知っておいて損はないと思うのと、

あまり日本語に訳されたリソースが

広く流布していないため、海外ネタも

紹介していこうと思います。

 

日頃、わたし自身は、美味しくて

良い香りがしてなんとなく身体に

良さそうだからそれでいっか~と

思いながらハーブティーを飲んでいます😊

 

ただ、人に良さを伝えるとなると、

多少の科学的根拠だったり、

どう有効なのかを具体的に伝えられない

こともあり、自分の知識のなさを

わりともどかしく思っているのも

事実です💦💦

 

個人的には、これが海外のハーバリストや

団体に興味をもったきっかけでした。

 

日本のメディカルハーブに関する団体でいうと、

日本メディカルハーブ協会(JAMHA)が

メジャーですが、JAMHAが提供している情報も

自前は少ないです。

 

たとえばハーブの評価基準については

ドイツのコミッションEのモノグラフを

American Botanical Council(ABC)が

翻訳・出版したものを採用しています。

(現在、モノグラフ自体の作成元は

EUのHMPCになっています)

 

で、こういったABCのような組織も

業界の草分け的なハーバリストの方が

立ちあげられています。

 

ヒルデガルトくらいであれば、

歴史上の偉人として日本語の

Wikipediaページも存在しますが、

現役で活躍しているハーバリストの情報は

語弊を恐れずいえばかなり少ないです。

 

さらに話はちょっと変わりますが、

昨今、CBDの話がかなりトレンドになっています。

(日本でもCBDビジネスがかなり席巻する

のではと思っています)

 

日本のハーブ・アロマのニュースを

追いかけていても、この話題は

まだまだ少ないかなと思います。

 

情報は随時更新されていくので、

ハーブの新たに解明された効能や

法関連など、時事ネタをリードする

海外の動きを知るのは役に立つし、

面白いんではないかなぁと個人的には

思っています😊

 

 

さて、前置きが長くなりましたが

以下からが本編です。

🌿ローズマリーさんの生い立ち

 

ローズマリー・グラッドスターさんは

アメリカのサンフランシスコ・ソノマ郡の

農家の出身です。

 

アルメリア人虐殺の生存者を祖父・祖母に

もち、非常に緑が豊かな地域で育ちました。

 

幼少期からハーブについては祖母から

教わっており、「祖母は薬草知識の伝承は

宗教上の務めだと信じていた」と

後に語っています。

 

小さなころから植物に触れ、

植物の種類や栽培法、使い方などの

手ほどきを受けていたそうです。

 

もともとハーバリストになろうとは

思っていなかったようですが、

20代のときに大きな転機を迎えます。

 

3歳の息子と友達と3か月半に渡る

乗馬の旅に出て、ほぼ自給自足の生活

をすることになりました。

 

(この写真はイメージです…笑)

 

この旅を終えて帰宅したのち、

1971年にハーバリストになろうと

決心したそうです。

そして翌年に小さな薬局を開業しました。

 

現在、ハーブ歴としては40年以上で

バーモント州在住、70歳(!)です。

(ちなみに今月の12日で71歳だそう)

 

ハーバリストのパイオニアともいえる、

まさにレジェンドなお方です✨✨ 

🌿ローズマリー女史の功績

 

ローズマリーさんのキャリアは

40年以上のハーブ歴11冊の本の出版

わたります。

 

78年にカリフォルニア初のハーブ学校の

California School of Herbal Studies

を設立。

 

その後、非営利団体である

United Plant Saversを立ち上げています。

この団体は、主に北米地域のメディカル

ハーブと生息地の保全、調査、教育を

目的に作られました。

 

さらに、バーモント州のSage Mountain

という教育団体も設立に携わりました。

こちらのサイトでは、在宅で勉強できる

電子教材や著作が販売されています。

 

コミュニティーとしては、

ハーブ業界初の国際規模の

International Herb Symposium

87年には女性の健康促進を目的とした

New England Women’s Herbal Conference

を別の方と共同で設立しています。

 

ちなみに、youtubeでも検索すれば

色々なレシピやインタビューの動画が

出てきます。

彼女の本にインスパイアされたという

ハーバリストもいました。

 

たとえば、ハーバリストのJJ Pursellも、

70年代からハーブの調合をしている

非常に先見の明のある方だと著作で評価しています。

 

🌿代表的なレシピ:Fire Cider

 

ローズマリーさんの代表的な

ハーブレシピの一つが“Fire Cider”

 

アップルサイダー酢(炭酸水にリンゴ酢を

入れたポピュラーな調味料) に玉ねぎや

にんにく、ホースラディッシュ(西洋わさび)、

生姜とカイエンペッパーなどをつけこんだ

エキスです。

 

これを服用することで、

風邪予防・強壮・免疫UP・疲労回復・

アレルギーの体質改善など色々な健康

効果があるようです。

 

ニオイと辛さであまりゴクゴクいける

エキスではなさそうですネ…😫💦

 

youtubeで検索すると、ご本人が出演

しているビデオがすぐに出てきます。

Fire Ciderの専門書も書かれています 。

 

 

これが30年以上にわたり、

ハーバリストのあいだで親しまれてきました。

 

 

そして、ニューヨークタイムズの記事

によると、「Fire Cider」を商標として

あとから使い始めた会社があり、

権利をめぐって

もともとFire Ciderを扱っていた

ハーバリストを訴える事態にまで

発展したそうです。

 

訴えられたハーバリストは

インターネット上で「Fire Cider」の

商標取り下げに賛同する署名を集めて

おり、そこには“Fire Ciderに商標を

つけることは、「ピザ」という言葉に

商標をつけるようなものだ”

と書かれています。

 

つまり、ハーバリストのあいだでは

“Fire Cider”はもはや一般名詞だ、

という主張なんですね。

 

この活動はローズマリーさんご本人ほか、

錚々たる著名なハーバリストが支援しており、

本日現在で15,000人以上の支援が集まっています。

 

この運動は、“Free Fire Cider”活動と

呼ばれてます。

 

結局、この話の決着としては、

“Fire Cider”は一般用語なので

商標には登録できないという法廷の判断

に落ち着きました。

 

今年の10月13日に、Free Fire Ciderのサイトに

勝利の喜びの記事が上がっています。

 

なんだかアメリカらしい話だなと。。

 

結論の行方はさておき、ローズマリーさんが

Fire Ciderが一般的な用語だと法的に

認められる領域にまでレシピを一般に広めた

こと自体がすごいですよね、、(´゚д゚)!!

 

余談ですが私自身も、このタイムズ紙の

末尾の考察には納得できるところがあって、

このハーバリストの勝利の意義は、

ハーブの知識伝承は誰かが独占して

営利目的に使われるべきではなく、

広く全員でシェアされるべきだという

一つの教訓的な意味を象徴する事例

にも思えました。

 

皆さんはどう思われますか?

 

■参考:

Home
Continuing the legacy of Rosemary Gladstar through Conservation, Education and Healing Visit the lin…

『Rosemary Gladstar’s MEDICINAL HERBS』 by Rosemary Gladstar

『THE HERBAL APOTHECARY』 by JJ Pursell

The Battle for the One, True ‘Fire Cider’ (Published 2019)
A lawsuit involving herbalists has pitted timeworn traditions against cold, hard capitalism.
 

 

世界のハーバリストシリーズとして第一弾でした~⭐

 

ちょっとずつまた記事はUPしていきたいと思います。

 

ではでは~~

 

 

 

 

 

 

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